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おいしい加工品に自信あり!豊前川底柿グループ

豊前で採れる農産物として「ゆず」が有名だ。ゆず祭りというイベントがあるくらいで、自家製の「ゆずこしょう」を作っている家庭も多い。そんな、柚子の加工品を作っているグループがあると聞き、取材にお伺いした。

豊前川底柿グループの加工所へ

場所は豊前市上川底。八屋にある自宅から山手に車を走らせること、約20分。非常にのどかな風景が広がる中に、加工所はあった。

加工所前の看板が暖かな雰囲気を醸し出している。隣の駐車場に車を止めると、わざわざ出迎えていただいた。

どうぞどうぞと、お茶とお菓子のおもてなしをいただく。出していただいたのは、「かるかん」。これも、このグループの商品で、白いほうが柚子味、色のついた方が蕎麦味になっている。グループのメンバーによると蕎麦の方は、作らない時も多いのでレアものらしい。

かるかんというと、たいてい中は小豆のつぶあんが定番だが、柚子味は少し変わっていて、中身が柚子のマーマレードになっている。「これはめずらしいようですよ。」と加工所の方々。このグループはたくさんの加工品を作っていて、「道の駅おこしかけ」や「JAふれあい市場」、「うみてらす豊前」「自由市場」など豊前市内のいたるところに出荷されている。

このジャムも豊前でよく見かけるのではないだろうか。私も自宅にこのジャムの瓶がある。

そのほかにも、この表にあるようにたくさんの加工品を作っておられ、ざっと見ただけでも、かなりの量である。コンパクトなスペースの加工場だが「それでもここで、20数品目作っています。」と代表の西ノ明さん。限られた道具やスペースでも工夫されて作っておられるようだ。

また、こだわりとして、「今、子どもたちのアレルギーとかありますよね、だから、体に悪いような添加物は入れずにそいういうものを作ろうと、開発をしております。」とおっしゃっていた。いいものを作ろうという思いは着実に届いているようで、全国に展開している『しゃぶ膳』に「ゆずこしょう」を卸したり、福岡のラジオ局FM FUKUOKAとコラボして、『モーニング苺ジャム』を作ったり、その他の企業でも使われているものもあるようだ。

「いいですもん、品物が。塩も自然塩を使ってるし、剥くのも手でね。機械じゃないですよ。自信おおいにありです(笑)」と、メンバーの元村さん。いいものを作りそれを自信をもって送り出すという当たり前のことを当たり前にする。そこが評価されている理由かもしれない。

グループの成り立ち秘話

実はこのグループ、発足から30年以上経過している。そんなにも長く続けられているグループがどういった理由で、立ち上がったのかお伺いしてみた。「元々は『川底柿』(かわぞこがき)という渋柿のおいしさを多くの人に味わってもらいたいという気持ちから発足したグループで、最初は30人~40人くらいいました。

JAの女性部から独立した形です。途中で異常気象の影響か、柿の実がすぐに落ちるようになって、干し柿ができなくなりました。そこで、平成2、3年頃から「柚子」に転向し木を植えました。メンバーは現在は13名で、それを3班に分けて、加工品の作業を進めています。」

また、ご苦労はありましたか?と聞くと、「何もかも全部ですね。(笑)何もないところからなので、始めが大変だったです。かるかんのパッケージなんかも自分たちの手で書いて出荷していました。商品の選定に関しては、かるかんだとお饅頭作りの得意な人からの商品提案がありましたし、柚子ペーストも柚子が採れるから餡にしてはどうか?という意見があって、そんな感じで、だんだんと品目が増えてきました。

味も、試作してみて、甘いね、酸っぱいねといいながら、仕上がっていきました。平成元年に加工場を建てたのですが、始めから厳格にレシピを守って味を変えていません。味を変えると、お客さんが離れてしまいますからね。」

そういった苦労を重ねながらも、30年以上、加工品を家庭に届け続けているのだ。

フランスへ渡った、人気の柚子ペースト

道の駅限定で販売される柚子ペーストという人気の商品がある。この商品は平成18年から作り始めて10年以上が経過した。

今では個人はもちろん、業者さんからも人気のある柚子ペースト。多くのお菓子屋さんはキロ単位で買っていかれるのだとか。詳しく話を伺っていると驚きの事実が判明した。実はこのペースト、海外へ渡ったことがあるそうなのだ。その国というのが、フランス。バイヤーさんが買いに来て向こうの食堂で使ってくれたということだ。知らぬ間に豊前の商品がグローバルに発信されていたとは驚きだった。

この柚子ペーストの原料である、柚子は主に地元産で、ほとんどが個人宅に植わっているものから加工所の方に出してもらっているもの。ただ、上毛の方からも少し入れているということだった。その理由が、「柚子の木は植えてから5,6年ぐらいでできる実がとてもいいのですが、木を持っているところのご主人がなくなったり、高齢化などの影響で、植え替えがうまくいきません。どうかしてほしいとは思っているのですが、なかなか…。」と教えてくださった。

おいしさの秘密。門外不出のレシピ

今回はその「ゆずペースト」づくりを見学させていいただいた。気になるレシピは秘密ということだが、開発当初の味を厳格に守っているとのこと。

まず、フードプレッサーで、柚子をつぶし、大きな鍋に入れて、煮る。そして、ペースト状になったものを、寝かせて、再度温めて袋に詰めていくという工程だ。それを全て手作業で行っていく。1日で原料の柚子から、ペーストにしていくが、全工程で10時間かかる。「今日は朝、7時から加工所に来ています。」とメンバーの一人。おいしいものを作るのは大変だ。

丁寧に手作業でパックに詰められていく。また、お客さんまで安全に届くように、消毒も念入りに行われているということで安心だ。最後にラベルを張られた完成品が「道の駅おこしかけ」に並ぶ。

作業中は甘酸っぱい香りが加工所に立ち込めていた。せっかくなので柚子ペーストのメンバーおすすめの使い方を聞いてみた。すると返ってきた答えは「ヨーグルトに入れたり、焼き魚にかけてもおいしいですよ。」ヨーグルトは想像できたが、焼き魚とは。聞いてみるものだと思った。

 

代表、西ノ明光子さん&元村さん、インタビュー

少しお時間を作っていただき、代表の西ノ明(にしのみょう)さんと、元村さんにお話をお伺いした。

Q.収入や運営は?

時給制でやっています。月によってまちまちで、やっと回っているような状態です。むしろたくさんの賃金というより、働ける場所があることに価値があります。ここに来ている人は親の世代を送って、子どもも巣立って、家で野菜を育てながらという人が多いです。ここで、お給料で子ども育てようというのはまったく…。子育てなどから卒業して何かしてもいいなという人ばっかりです。グループのメンバー募集はしていませんが、口コミで来てくださる人はいます。

Q.やりがいを感じるところは?

西ノ明さん:いつまでも働けるところですね。化粧品くらいになる。(笑)

元村さん:家にいたら何もしないけど、ここに来ると思ったら、明日7時半にでなきゃと思ったら一応しゃんとするでしょ。それが、ぜったい体にもいい。脳にもいい。家にいたらじっとして、ぜったい片付けもしません。はかどりません(笑)

かえって、ここに来て半日でも仕事をする。5時過ぎには起にゃならんし、その決まりがあるからいいんですよね。家にずっといたらほんとだらだらになってしまって、人間ダメになってしまいます。

Q.お客さんの反応は?

元村さん:味噌やジャムは「川底柿グループのじゃないと」買ってくださるリピーター、ファンがいます。今は味噌が特に出ていて、足りなくなっていますね。

Q.豊前の魅力は?

西ノ明さん:海と山が近いこと。田舎が好きで嫁にきました。のんびりやから好き。ただ、昔はお隣さんとか、近所にようお茶飲みに行きよったけど、それがなくなったんですよね。ちょっとお茶飲むからいらっしゃいでしとったけどね、今それがないんですよ。だから寂しいなって。

でも、まだ昔からのいいところがあって、それこそ、2,3日前急に雪が降ってきたんですよ。上見たらものすごい降ってるでしょ。あら、大変!と言って外出たら、もうお隣さんが入れてくれて。

そういうのは残ってる。だから、いいですよ。田舎は。助けたり助けられたり。これから、どう変わるかだけど、変えようがないというのも事実。だから、これを維持していかないと。私の思いとしては細く長くなんですよね。

元村さん:博多から嫁いできましたので、悪いけど、豊前市という名前を知りませんでした。主人に馬鹿にするなと怒られたけど。実際に来たら、田舎はいいなと思いました。

 

まとめ

いい素材を使い、丁寧に手作業で加工し、味を変えない。これがこのグループの強みだ。その良さを自ら信じて作りつづけていくことが、自然とブランドになっていく。そして、感じたのはそこに携わる人たちがクリエイティブで、パワフル。都会に比べて、田舎はどうだとか。そんなの関係ない。住んでいるところを愛し、なにができるかを探求して行動するところに未来があるのではないだろうか。私たちもこの姿勢を見習い、豊前の魅力を発信していきたい。

 

『豊前川底柿グループ』のみなさま。お忙しい中、ご丁寧にありがとうございました!

 

(撮影:きょんぴー)

グループ名 豊前川底柿グループ
ジャンル 加工所
住所 〒828-0077 福岡県豊前市大字上川底101-2

アクセス 【車】豊前インターから15分
お問合せ  0979-88-3151
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ひでさん
浄土真宗本願寺派のお坊さんで3児の父。お寺と地域の活性を目指して日々奮闘中です。夢は豊前を仏教王国にすること。そのために、お寺を中心としたコミュニティ「お寺まちづくり」を推進中です!
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