前回の記事で模様をお伝えした一平ちゃんのスパイスカレー教室。
いや~。カレーがあれほどおいしいものとは!
前回の記事はこちら↓
こんにちは!編集長のひでさんです。
今回は、予告しておりました、一平ちゃんこと新井一平さんのインタビューをお送りしたいと思います。
今回のインタビューは次の方におすすめですよ!
・ワーキングステイを検討している方
・おもしろい人が気になる方。
・カレー好きな方。
それではまいりましょう!
目次
カレーとワーキングステイについて聞きます。
前回紹介したように、一平さんはアマチュアカレーグランプリ2016の優勝者。
そして、ワーキングステイを利用され福岡県上毛町(豊前市のおとなり)に来られた方でもある。そんな彼に、スパイスカレー教室が終わった直後にインタビューをさせていただいた。
そもそも、彼の話を聞いてみたいと思ったのは大きく2点。
どうして、カレーなのか?ということと、
もう間もなく豊前市でも始まるワーキングステイについて経験者の話を聞きたいと思ったからだ。
まずは彼のプロフィールから、紹介したいと思う。
一平ちゃん、実は社長さんだった!
一平さん(こちらの表記でいきます。)は静岡県三島市出身の32歳。
趣味が仕事を凌駕するほど、ほぼ毎日カレーを作り、カレーを食べている彼だが、その度合いからすると、「もしやカレー屋さん、もしくは、料理研究家なのでは?」と思う人もいるかもしれないが、そうではない。
私も聞いて驚いたのだが、『株式会社 瞬(またたき)』というWebマーケティングやコンサルティングを手掛ける会社を運営する社長さんなのだ!
また、もう一つ驚いたのが社長でありながら『株式会社BOLBOP』という他社の社員さんでもあるとのことだった。最近は様々な働き方があるのだなと感じた次第である。
どうしてカレーを作るようになったのか?
カレー教室では少しおとなしめの印象を受けたのだが、面と向かってしっかりと話してみると、とっても話好きで、様々な経験をしてきたことがうかがえる。もっともっと話を聞いてみたいと思わずにはいられなかった。
そんな彼に「どうしてカレーを作るようになったのか?」と尋ねると、なかなか面白い話を聞かせてくれた。
「小さい頃の話ですが、父と母の食べ物の好みが違ったんですよ。でも、カレーとうなぎ(三島市の特産)は2人とも好きで。だから、私は母から「何食べたい?」と聞かれたら、両親が喧嘩しないようにカレーと答えていたんです。」
気の利く子どもだったのだなと思わされるエピソードだが、そのことがきっかけで、「カレーは、自分の中で平和・家族愛を象徴をするものになった」のだそう。
その後、カレーは自分で作って食べるだけだったものが、『カレーの家』という谷中にあるシェアハウスのカレー作りの担当になったのがきっかけで、人に作るようになったのだそうだ。「シェアハウスには住んでいなかったんですけど、近くに住んでいたことが縁で。カレーの家では月一回、カレーを作る感じでした。」
山形で出会ったスゴイ農家さんのお米を使って出場
ある時、東京から山形の友人のところへ行くことになった一平さん。その友人のために、「地域の人を呼んで友達を増やそう!」という目的でカレー作りをしたのだそうだ。
その時に「山形の食材を使って!」というリクエストが現地の方からあり、お米や蕎麦を作っておられる農家さんを紹介してもらった一平さん。
「その方たちがYoutubeの番組を持っているような方で、ネットでバンバン情報を発信している、すごい農家さんでした。」と語る。
その後、アマチュアカレーグランプリに出場することになるのだが、山形で出会った農家さんに「うちの米を使ってくれ!」と、言われ、その農家さんのお米を使って大会に出て、みごと優勝を勝ち取ったのであった。
その様子を見ていた農家さんや、先に出てきた「すごい農家さん」のファンの方たちからの反応があり、カレー作りを依頼される件数が増えたのだそうだ。
カレーがつなぐ縁。どうやら、「カレーが平和の象徴」というのはほんとうのようだ。
ワーキングステイについて
10月30日~11月15日まで福岡県上毛町に滞在していた一平さん。
ワーキングステイを利用したきっかけは、東京で説明会があったからだそうだが、それともうひとつ、以前の職場の同僚が、3年前、上毛のワーキングステイを経験し、現在、周辺地域で暮らしていることも大きかったようで、そのワーキングステイの先輩にあたる元同僚の「今年、来てよ!」という声に応える形で応募したということだった。
もう少しそのあたりの思いを伺うと、「募集要項の条件も<必ず移住をする人求む!>と言うより、<Webでの情報発信してくれる人>、<町の人と何かを一緒にすること>というものでした。それなら、仕事の経験を生かせるし、カレーを作りを通じて何かできると思いました」と答えてくれた。
ワーキングステイが決定するまでの流れとしては、履歴書を書いて、Skypeで面接。その後、合格の通知が来たとのこと。ちなみにSkypeというのはネットを使ったテレビ電話のようなものだが、それを使って面接をするというのは、とっても先進的な感じがする。
また、一平さんに教えてもらったのだが、このワーキングステイは滞在期間が選べるそうで、最大で1か月。短くて、2週間という期間になるのだそう。
住まいと苦労
気になるのはワーキングステイで生活する場所だが、それは上毛町尻高にある、「地元の方の家の隣」を貸してもらっていたそうだ。
家賃をこそっと教えてもらうと、破格すぎて思わず目が点になってしまったが、このあたりは自治体によって違うのかもしれない。
上毛町の場合は補助は出るが、車はレンタルで、交通費は自腹だったそうだ。
苦労や大変なところも気になるところだったので、「ワーキングステイでの苦労は何かありましたか?」と聞いたが、それについてはあまりないようだった。
というのも、上毛に来た時にさっそく、家を貸してくれている大家さんに「地区の方向けに、カレーを作って欲しい」と頼まれたからだ。
現地に滞在して、「すること」を探す前にいいスタートが切れた一平さんだったが、「人によってはつらいかもしれませんね。」
と話してくれた。万が一の場合は自治体のサポートも受けられるようだ。
よかった点
「良かった点は?」とお伺いすると、「長期間、滞在できることですね。2泊3日などではできないことができます。大家さんと散歩とか。余白、余裕があるんです。」
「あとは、町を通しての滞在(ワーキングステイ)なので、勝手に来た時とは違い、町の人たちが事前に知っててくれて、<新しい人が来る!>という意識になることも大きかったです。」とおっしゃっていた。
また、興味深かったのは、「上毛町には手ぶらで来た。」とおっしゃっていたことだ。
この意味をお伺いすると、「このワーキングステイの目的は、移住したい人手を挙げて!というものではないと感じていました。
どちらかというと、情報発信に重きを置いていたので、気楽に来ることができました。」と、一平さん。
「○○をしないといけない」では窮屈になるが、いい意味で手ぶらで、自由に動けたことがよかったということだろう。
実際、地元に住んでいる人たちも全員に目的があるわけではないと思うし、そういう意味では、手ぶらであることでよりいっそう実情に近い暮らし方ができるのではと感じた。
また、「情報発信に重きを置くということは、10年後20年後の未来を見据えているなとそう感じました。」とも語ってくれた。
これから、ワーキングステイをされる方へ
これからワーキングステイに挑戦しようと思っている人に向けて、メッセージをいただいた。
「頑張って来ようと思わないこと。気を張らないという意味ですが、地域の人にゆだね、甘えることも大事だと思います。それでも地域の人は喜んでくれるんですよね。」
また、こうも語ってくれた。「自分の考えですが、短い期間だからと言って、色んな人に会おうとしない。一人のおもしろい人と深くがいいと思います。そこから自然と広がります。」
「当たり前のことかもしれませんが、目の前にいる人を大切に。出会った一人を大切にということですね。」
体験者だからこそ分かることがあるし、とても説得力がある。一平さん、ありがとうございました!
編集長的まとめ
国民食であるカレー。
まさか、そのカレーが人をつなぎ、人を呼ぶものになるとは。いや、よく考えてみると、多くの人の思い出の中に、母にカレーを作ってもらったという共通の記憶があるからこそ、カレーは人をつなぐことができるのかもしれない。
カレーはまさに、平和、家族愛の象徴だ。
一平さんの場合はワーキングステイというより、カレーステイ。もとより、一平さんの人柄が縁をつないでいったのは間違いないが、みんなで作り、みんなで食べる。昔からの団らんが現代では求められているのかもしれない。
これからしばらくは、カレーの香りをかぐと、真っ赤なカレーパーカーと、一平ちゃんの笑顔を思い出すことだろう。
さて、スパイスでも買いにいこーっと。
豊前市トライアルワーキングステイ:リンク


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